想い


あいつ

久しぶり。
あいつはドアを開けて入ってきた。
それから、足を投げ出して
長椅子に長々と寝そべった。
しばらくすると、かすかな寝息が聞こえてきた。
俺は、あいつの方をチラリと見た。
それから、読みかけの本に目を移した。
どれくらい時間がたったのだろう。
アーと伸びをすると
あいつは、俺の方を振り向き。
それから、またなと言って、
ドアから出ていった。
俺は、しばらく、あいつの出ていったドアを見つめていたが、
何事もなかったように本に目を落とした。






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